なにかしら心境の変化があったということで、
今日も君といることができて。
君の心変わりにとても感謝したい。
雨上がり、匂い立ちこめ、
久しぶりだね、と思わず言いたくなった。
また会えたねと。
あなたに何か言われることがおそろしくて、
耳を塞いで逃げた。
陽は落ちているというのに、
生暖かいジメジメとした空気が残る。
努力はしている。
少しでも、気に入らないことを受け入れられるようにと。
なかなか動かない頑固なキミと
少しでも傍に居たくて
虚空を視るキミの顔をボクは見つめる
地べたに座り込んで
月がでるのを待っている。
嬉しかった。
何もかもが元どおりになったみたいで。
だから、もうあんなのは嫌だから、貴方に嫌われないように、
二度と同じ事を繰り返さないために。
終わりが見えないものだから、
唐突に終わるかもしれないし、あと百年続くかもしれない。
終着を知らない道にいつまでも立っていなければならないなんて、
押しつぶされてしまいそうだ。
泣いてしまうほどに嬉しくて、にやけてくる程悲しくて。
たった一通の短い、気遣いのメールが。
変わった部分も、勿論あったけど。
認識が変わったというより、見方が変わっただけで。
また、改めて好きと想う。
透明のエナメルが、かけらでも剥がれれば
もう、捕まってしまったということ。
失ったものは戻らないというのなら、
初めから、そんなものいらなかったと
馬鹿なことを繰り返し考える。
ただ、身を寄せあって
側に居ることができればいい、飢えた獣でよかったのに。
白い手に刻まれた
赤の意味を知るものは、
鉄を押しあてた者ぞ知る。
近いうち会おうと、約束をして。
最後に、愛してるよ。で終わる電話は
今生の別れのようにも聞えた。
鈍くなっていると、そう思うのだ。
涙だけなら、理由もなくふとした時に零れるというのに。
現在も過去も先のことも思い出も
それは意味のあることでありながら、
色をなくしていく。
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