両手に荷物があった時、言い訳ができたと思った。

ゆす。

2006年2月15日 一部。
 融通の効かない性格を怨んだ。
 何も残らない、そんな手はいらない。

英傑。

2006年2月13日 一部。
 強迫観念のようなもので、
 必要でなければ離れていきそうで、なにかせずにはいられなくて。

 いらないと言える人は強いのだと思っていた。

掌中。

2006年2月12日 一部。
 満ち足りないものを埋めるために空ばかり掴む手で縋った。

 もらった分だけ、返さなければという使命感。

背凭れ。

2006年1月23日 一部。
 弱みを他人に見せるのは、
 気にして欲しくて、可哀想とでも言って欲しいのだと気付いた。
 だから、口を噤んで二度と吐きだしまいと決めた。

 強い人間でありたかったのではなくて、
 ただ、他人に求めてばかりの自分が嫌だった。
 他人の目を気にすることしかしない、
 自分しか可愛くない自分が嫌いだった。

安穏。

2006年1月9日 一部。
 知らないから、今の私は居るのだろう。
 だから、それを自覚して尚、
 私は知りたいと思うことが出来ない。

 触れることさえ叶わずに終わるとしても、
 それは幸せなことではないかとさえ思ってしまう。

銘銘。

2006年1月8日 一部。
 生きているものすべてがキライ。
 だから最愛の人もキライ。

 愛の中の矛盾に名前を付けよう。

天気待ち。

2006年1月6日 一部。
 幸せを羨むわけじゃなくて、
 優しさが降って来やしないかと考えるだけ。

 優しくしてほしいだけなら、貴方である必要はない。
 多分、私はすべてを知られて、すべてを否定されたいのだろう。
 きっと、そのために貴方を好きになった。

背信の愛。

2006年1月1日 一部。
 すべてに背を向けて生きること。

混めて、

2005年12月31日 一部。
 消しゴムを細かくちぎって名前を隠す。

止め具。

2005年12月27日 一部。
 忘れようと思って、目を閉じた。
 浮かぶのはきみばかりで、
 忘れることを、忘れるために思い出すなんて
 馬鹿だと気付くのに大分かかった。

祝礼。

2005年12月26日 一部。
 て、を。
 選びとっていくんでしょう。

メビウス。

2005年12月24日 一部。
 汚い部分を抱き込んでまで、
 好きだなんて言えなかった。

偏差値、半。

2005年12月22日 一部。
 "好きな人"は少なくて、
 "嫌いな人"は極端に少ない。

破片の熔解。

2005年12月20日 一部。
 ビー玉を投げ割って、海に撒こう。

不可侵の空。

2005年12月18日 一部。
 知らない、ということは怖いこと。
 視えない、ということは恐ろしいこと。

 届かない、ということは耐え難く、偲び難いこと。

星空の陽。

2005年12月13日 一部。
 畏怖の象徴であるかのように、
 愛しさばかりが募った。

緩やかに。

2005年12月8日 一部。
 息を止めて。
 呼吸する間さえ惜しんで口付けを交わそう。

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