見えるものすべてを塗り替えてしまうような、
そんな一日だった。
切り捨てることは叶わない。
遮ることなど出来る筈もない。
他でもない君だから、
誰でもないあなただから。
いなくなるべきは僕だろう。
通り過ぎることも出来ず。
立ち止まることだって憚られた。
忘れたはずのあなたを追い越すことが、どうしてもできなかった。
君の背中を見ていると、
どうしても我慢できなくなるんです。
消えそうになる痛みが苦しかった。
さよならなんて言えるわけがない、
言い訳がましいと言われても、
ただ、外へ出る理由が欲しかっただけ。
知らないことが罪ならば、
それはすべて洗い流されるはずだけど
あなたはそれでも許してはくれないから、
私はまた罪を犯したのでしょうね。
死にそうなくらい嬉しかった。
君がとても眩しくて救われる。
何もない白に足跡を残す。
印でも傷でもなく、思い出でもない。
ただの足跡を。
知らないままで居て欲しいわけじゃないけど、
知って欲しいとも思わないよ。
訳もなく涙が止まらない。
ただただ辛くて悲しいだけなのに。
私はなんて贅沢なんだろう。
1 2 3 4 5 6 7 8 9