学校に行くことが、私とって逃避であるから
学校から逃げたいときに困る。
けど、行くことより行かないほうがこわい。
耽る夜も、
死ぬ朝も、
眠る昼さえも、
片時も離れず其処に居た。
跳んでいるつもりなのに、
振り返るとハードルはすべて倒れてる。
光る空に心を盗られ、
轟々と世界でもひっくり返してしまいそうな音を
ずっと聴いていたいと想った。
青い空は目に痛くて。
雲ひとつない空の下は、とてもじゃないけど歩けない。
雲ばかりの薄暗い日は、ふらふらと歩きたくなって。
雨の日は一歩踏み出すごとに恐怖。
手が届くまで待っていて。
隣に並ぶには時間がかかるけど、
二人の腕の長さくらいは、
頑張って頑張って近付くよ。
折れそうな茎に背中を預けて、
ヘンな方向に曲がりそうな腕を掴む。
離れたくないよ、放したくないよ。歩きたくないよ。
消えない青の傷の真ん中に、
白く細い糸を垂らす。
白が蒼に染まる日を待つ。
一人は寂しい。
一人は寒い。
一人は脆い。
あなたの背中が見えるだけでも安心できるのに。
紡ぐ言葉に嘘はないけど、
それでも、全面的に信じられると
キセキみたいに思えるよ。
顔を上げたら、
思い描いていた正解と違うからって、
そんなあからさまにがっかりしないで。
進むために、
歩むために、
近付くために。
どうしても必要だって、わかってるよ
誰かさえいればいいし、
誰もいなければそれでいい。
植え込みに隠れる小鳥のように、
姿隠して、人目忍んで逢引しましょ。
記憶を繋ぐために私を飲み干して。
地面に縋りつくために自分を示せ。
泣きたい理由は、独りだからなんかじゃなくて。
誰かに声をかけることもできないことを、
それをとても悲しく寂しいことだと思うから。
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