好きだから、傍にいたくて、
好かれたいから、離れてみたり、
貴方に嫌われることばかりですね。
無限ではなく有限だから。
質量が限られているから、
輪廻転生なんてものがあるんでしょう?
雲が出てきて、雨が降りそうだ。
それだけでいいじゃないか。
なんてやつだ。
いつもそう想っているけど、
たまにしか会わないからこそ、
そう鬱陶しく想いながらも、憎らしく愛しいのだろう。
貴方に嫌われないためには、口を紡ぐのがいいのかもしれない。
嘘を吐くわけじゃなくて、吐露することをやめるだけ。
**
それが冴えたやり方でないのは分かっているけれど、
今のわたしには出来る限りの最上の策。
しゃがみ込んで、顔を覆って、無防備になって、
それくらい、それくらいだったということなんです。
それだけ、それだけのモノが其処に在ったということを、
貴方は理解してはくれないとは思いますが、
それでも、確かにそこには存在したんです。
強くなりたいと思ったのは、
あの場所で、独りで立てる力が欲しかったからだ。
晒すことは戸惑われる。
だから、見抜いてくれる人ばかり探す。
見当違いを言うからと言って、身勝手に人を遠ざける。
嫌悪感を感じることを態度に出して示してみても
気付く人は家族だけだったと今更に知る。
結局は他人で。
碌な縁なんかじゃないけれど。
簡単な言葉を吐くのが嫌なのは、
意見があるからじゃなくて、
貴方の目を気にしているだけかもしれない。
意地になるほど守るものが、
人にあるとは思えなくて。
あの人が出た夢の中は、
日が昇る前の、薄暗い朝で
私の中で、あなたはやっぱりそんな人だということなのかと想った。
執行猶予と同じ。
間に空いた、間隔が長い程、不安定になる。
ああ、やっぱり好きなんだ。
そう想ってしまったら、もう負けじゃないか。
善悪も好きも嫌いも、分けることは簡単。
けれど、決めることには多少の困難がついてくる。
会うと痛んだ。
一緒にいると心が軋んだ。
声を聞くと足取りが不確かになった。
視界に入るだけで眩暈がした。
存在だけで、死にそうだった。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 >