巧言。

2005年9月23日 呟き。
 知らないことのように思えた。
 実際、知らない。

 好きなのは私だけでしょ。
 と不思議、泣きながら言った君を僕の一言がどれだけ傷付けたのか、今気付いたよ。

刃。

2005年9月21日 雨降りの日。
 遠いものだと思っていたから、
 目の前にあると気付いた瞬間に、
 とても痛く、グサリときたんだ。

蝋。

2005年9月20日 雨降りの日。
 消えなくて、消えなくて、
 いつまでも、瞳の中に残ってる。

 恋そのものを、意識しないで。

語る猫。

2005年9月18日 一部。
 求めるものが間違っているのは分かっているけど、
 それでも止まることはなくて、
 術も持たない。

てぶら。

2005年9月17日 呟き。
 身勝手な人間は悲しくも、

受身。

2005年9月16日 一部。
 あなたの言葉にいちいち真面目になるのは馬鹿みたいで。
 痛くないようにそっと流す。

峠越え。

2005年9月15日 日々。
 風に吹き飛ばされて、あなたに声が届かない。

ネック。

2005年9月13日 呟き。
 自分で掴むことのできない好意が駄目なんだ。

奇想。

2005年9月11日 雨降りの日。
 この場に留める術がなくて、
 耳に届く音だけが哀しくて、
 いつまで泣いていいのか分からなかった。

幼少期。

2005年9月9日 呟き。
 素直に泣けなくなったのは、

口承。

2005年9月7日 雨降りの日。
 恋、焦がれ
 焦がれつつ、

構想。

2005年9月6日 雨降りの日。
 伸びた爪がかけてしまった。

豆。

2005年9月5日 雨降りの日。
 雨の中の落し物。

 意地はることしかできなくて、
 突っ張ったままの腕がいたい、

霞。

2005年9月1日 呟き。
 大きく口を開けて、ゆっくり閉じる。

届く範囲。

2005年8月31日 一部。
 ほんとうのことなんて何一つ知らないし分からない。
 たった一つであろう真実とも出会えないから、
 私はこの霞んだセカイで充分なの。

 捨てきれず、溜まっていく一方で
 成れの果てなどとうに知っているはずなのに。

 あなたに何か言われることがおそろしくて、
 耳を塞いで逃げた。

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